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2億円の「超高級マンション」を買った男性、30年後のいま大後悔している「深すぎるワケ」

コラム
04 /15 2021
1/10に値下がり
「まさかこんなことになるとは…。このマンションはバブル崩壊直後になんとか完売に漕ぎ着けましたが、竣工から約30年たった今は当時の売り出し価格の1/10以下にまで値下がりして、2000万円強になっています。

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周りの同じ築年数の一般的なマンションと比較しても半値以下です。購入当初は子供が独立したら売却してもう少しコンパクトなところに買い換えるつもりでしたが、もはや売るに売れず完全に目論見が狂いました」


こう嘆くのは、とある大都市への通勤圏内に立地する、ある超高級マンション「X」に住む住人のAさん(60代、男性)だ。売り出し時に2億円ほどで購入したが、いまそのことを大きく後悔しているというのだ。

〔PHOTO〕iStock

大理石をふんだんに使った荘厳な外観を持つこのマンションは100~200平米のゆったりとしたファミリータイプの間取りに約200世帯が暮らす。高級マンションらしく、24時間の有人管理はもちろん、コンシェルジュが常駐し、プールやフィットネス、ラウンジなども備えており、至れり尽くせりだ。

タワーマンションとは違って広大な敷地に低い容積率で、ゆとりを感じられる。この豪華すぎるマンションには誰もが知る大リーガーをはじめ、多くの著名人が入居していたこともあるという。

立地も申し分ない。地域の主要路線を使い、ターミナル駅までもドアツードアで30分以内の距離。越後湯沢のリゾートマンションが10万円で叩き売られていたことが一時話題になったが、こちらは居住に適した閑静な住宅街に位置する実需エリアのマンションだ。

それがなぜここまで値崩れしたのか。

「値崩れの最大の原因はなんと言っても月々の維持費の高さです」と解説するのは地元不動産関係者だ。

「現在、約2500万円で売り出し中の130平米の3LDKは新築時は2億円は下りませんでした。この広さだと賃貸では33万円程度が相場なので、利回り5%で計算しても本来であれば8000万円くらいが本来の物件価値の相場のはずですが、維持費の高さでここまで下落しているのです。

この住戸は維持費(修繕積立金など)だけで約19万円。固定資産税や駐車場代を加えると、月25万円ほどかかってしまいます」(同)

〔PHOTO〕iStock

賃貸に出してもトントン
130平米の住戸を例に内訳を見てみよう。

管理費がおよそ8万4000円、修繕積立金が5万4000円。通常であれば、共用施設の共益費もこの中に含まれるが、このマンションは別会計となっており、プールやラウンジ、ジムなどの共用施設の管理費・修繕積立金が5万4000円で、さらに管理組合所有で高級レストランなどが入居する法人部分の施設管理費・積立金が1万1000円。

電話や有線放送など雑費で4000円、駐車場代が1万8000円。そこに固定資産税を加えると月額25万円を超えてしまう。この金額はこの物件の月額賃料と大差がない。維持費に耐えかねて賃貸に出してもトントンにしかならないのだ。

一般的に月々の維持費は物件全体の維持費を戸数で割って算出されるため、戸数が少ないと割高になる傾向にある。しかし、都内にはXマンションと同等の共用施設と管理体制であるにもかかわらず、維持費は1/3程度に収まっているマンションも少なくない。要するに、Xマンションの維持費は、サービスに対して割なのだ。

このように超高額の維持費がネックになり、売却が難しくなっているというわけだ。

「高額な維持費を支払い続けるならタダ同然でもいいから手放したいと言うオーナーさんも以前にはいたようです。実際に売り出し履歴を見ると、6年前に、この物件の中では比較的小さい80平米の住戸が約1000万円で売られていました。今でも85平米の住戸が1500万円で売りに出ており、物件のグレードを考えると、タダ同然の価格と言っていいでしょう。

ですが、どうしてもこの物件に住みたい場合は賃貸でも20万~30万円程度で借りられてしまいますから、多くの人にとっては、必ずしも買う必要のない物件です。出口戦略を考えれば、もはや購入してしまったら最後、所有者はどうにもできない不良債権を抱えてしまったと言っても過言ではないでしょう。我々としてはゴルフの会員権のような感覚で買ってくれる富裕層の気まぐれに懸けるしかないのが現実です」(同関係者)

住んでいる人はどう感じているか
価格に飛びついて買ったら後悔してしまうマンションなのは分かったが、これだけのマンションを維持している住民にとって、その住み心地はどうなのか。

「厳かなエントランスから入るとコンシェルジュに挨拶されて、お酒も飲めるラウンジで一息ついて、広い内廊下を通って部屋に入るのは、まさにホテルライクと呼ぶに相応しいと思います。コンシェルジュも、ただ受付で突っ立って挨拶されるだけではなく、荷物があると物を持ってくれたり、ちょっとした気遣いなどソフト面が素晴らしいと思います。

私は都内の億ションも保有していますが、比較にならないほどこちらのマンションのほうが贅沢で、国内にはこれほど豪華なマンションはないでしょう。1億円のマンションを検討しているなら、2000万円台のここを買ってあとは高級賃貸の感覚で住むなら全然いいと思います。そう言う意味ではコスパは良いと思います。築年数から古さは感じますが、まだ大規模修繕を終えたばかりで、部屋もリフォームすれば全く問題なく居住できます」(住人)

しかし、理解に苦しむのは、資産価値低下の原因が、高額な維持管理費にあるのは明白なのに、マンション管理組合が維持管理費の見直しをしないことだ。なぜなのだろうか。

「この高額な維持費が長年、変わっていないことを考えれば、維持費に不満を持つ人はとっくに売っていて、価格に抵抗感がなく、サービスに納得しているとんでもない富裕層が方が多いということでしょう。20万円の維持費を見直すことも、むしろ維持費を安くすることで、一般層が流入し雰囲気が変化することを気にする住民も多く、資産価値向上を目指す合理化派と意見が対立しているようです」(前出の不動産関係者)

ただ、逆に言えば、維持費を他の高級マンション並に抑えられれば、資産価値急騰の余地もあるということだ。この物件も築30年を迎えようとしている。やがて理事会のメンバーが相続などで入れ変わり、賃貸に出す人が多くなれば、利回り重視を念頭に、維持費の削減派が増えて月々の維持費が見直される可能性もあるかもしれない。そうなれば、思わぬ掘り出し物となる可能性もあるが、果たして…。
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タマ

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