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下流老人に絶対にならないための3つの対策

コラム
03 /31 2021
◆真っ当で骨太な老後対策とは?

これからの日本の高齢者の暮らしぶりに、「下流老人」というキーワードで警鐘を鳴らした藤田孝典さんは、「年収が400万円の人でも、将来、生活保護レベルの生活になる恐れがある」と語っています。もはや、小手先の対応ではどうにもならないのだそうです。

小手先でない、真っ当で骨太な老後対策を考えてみました。テーマは、健康、人脈、資産です。

◆1. 健康のためなら何でもする!

老後の貧困を決定的にするのは、やはり健康問題です。健全な心身が保てなくなって働けない、病気で治療や投薬のお金がかかる、自分は健康でも家族の介護で働けない、だからお金が残らないという状況に陥るとやっかいです。

ですから、健康のためになら、何でもできることはするという覚悟が必要です。

具体的には、生活習慣の改善と病気予防があります。生活習慣の改善のポイントは、悪いもの(有害な飲食料)を摂らないこと、規則正しい生活をすること、そして定期的な運動をすることです。病気予防のポイントは、健康診断やがん検診などを欠かさず受けること。

最近では、それ以外に遺伝子検査で自分の先天的な身体のリスクを知るということも手軽に行えるようになっています。

インターネットで検査機関を探して、口内の粘膜や爪を送ることで、検査レポートを受け取ることができます。転ばぬ先の杖こそ、お金がかかっても持つべきツールです。自分だけが強健でも不十分です。自分と配偶者、家族が健康であるように、できることはすべてやらないと。

◆2. 頼れる友人を作っておく

他人との交流は、人に生きる勇気と知恵を与えてくれます。また、健康やお金の面で、困難な局面に陥っても、周りの人のアドバイスや協力で、そこから抜け出すこともできます。

頼りになる友人や知人は貴重な財産ですが、それは老後の生活においても変わることはありません。定年後のために、できれば仕事とは別の、プライベートな人脈を充実させておきたいものです。

頼りになる人材を作れる人は、その人自身が頼られる人です。エゴから人脈を作るという発想ではなくて、利他の精神で自分が役に立てる人材になるところから頼りになる人脈は生まれます。他人が何をしてくれるかではなくて、あなたが他人のために何をできるかを考えて、ご自身を磨いてください。

◆3. お金があればなんとかなる

健康でなくても、人脈がなくても、お金があれば、生活困窮になることはありません。お金が切り札ではありませんが、お金は、生活の最低ラインを守ってくれます。そのためには、若い頃から投資(資産運用)の知恵を身につけて、財産形成に励まないといけません。

具体的には、次の3つを実践しましょう。

1. 収入の1割は使わない、貯金する
2. 貯金の半分は、投資する
3. 投資したお金は、老後まで使わない

たとえば、いま40歳の人が毎月6万円を強制貯蓄して、その半分の3万円を投資して、もし6%で運用できれば、65歳時には元本の1080万円は3000万円には増えているはずです。これが、長期複利運用の力です。

このくらいのことができれば、下流老人になる心配はいりません。元気で楽しみな老後を、今から創っていきましょう!
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老化細胞を除去する薬で「健康寿命120年時代」がやって来る!

コラム
03 /31 2021
老化するのは仕方がない」と誰もが思っているはず。しかし、東大の中西真教授が老化細胞を除去する薬を発見した! これで人間は近いうちに老化しなくなるかもしれない。つまり健康な体で生きられる期間が長くなるのだ。その薬のメカニズムと老化の仕組みなどを解説してもらった。

【画像】老化細胞の生存に必要な「GLS1」遺伝子

■カメやワニは老化しない!?
鏡を見て白髪が増えたなと思ったり、階段を上るのがつらくなったり、「俺も年を取ったな」と感じることはあるだろう。

20~50代の男性400人にアンケート調査をしたところ「老化は仕方がないと思う」人が86%だった。そりゃそうだろう。人間、誰もが年を取る。でも、年を重ねてもいつまでも健康で若々しくいたいと思うのは人の性(さが)ではないだろうか。

それを裏づけるように「健康であれば100歳まで生きたいと思いますか?」という質問には半数以上(52%)が「思う」と答えている。


そんなときに驚くべきニュースが飛び込んできた。

東京大学などの研究チームが、今年1月15日に「老化細胞を除去する薬を発見した」と発表したのだ。そして、マウスを使った実験では「動脈硬化や糖尿病などが改善し、健康寿命を延ばすことがわかった」という。

老化細胞を除去する薬とはどんなものか? 老化しなくなるということは不老不死になるのか? 研究チームのひとりで、東京大学医科学研究所の中西真(まこと)教授に聞いた。

――まず、老化の仕組みを簡単に教えてください。

中西 なぜ老化するのか? その明確な答えはありません。世界中の研究者が必死になって研究してもよくわからないのです。

――えっ!?

中西 ところが最近になって、組織や臓器に起きる小さな慢性の炎症が老化の原因につながっていることがわかりました。ただ、それは私たちの"健康寿命(介護などの必要がなく自立した生活ができる期間)"を決めている老化であって、約120年という"最大寿命"を決めている生物学的老化のメカニズムではないんです。

――人の最大寿命は120年なんですか?

中西 はい。私たちは120年までしか生きられません。

――なんで120年と決まっているんですか?

中西 わかりません。手がかりすらありません。「なぜ人は120年までしか生きられないのか?」に対する回答は一行も書けません。

――120年以上生きている人はいないんですか?

中西 いません。人類で最も長く生きた人は122年と約6ヵ月です。

――へー。

中西 ですから、「健康寿命を決めている老化」と、「最大寿命を決めている老化」は違うということを知っておいてください。そして、その両方があるので、加齢とともに死亡率が上がっていきます。20歳の人と80歳の人を比べると、死亡率は80歳の人のほうが高いですよね。

――そうですね。

中西 ただし、すべての生物が同じわけではなく、例えばカメとかワニは年を取っても死亡率が変わらないのですよ。

――それはなぜですか?

中西 考えられることは、人間の健康寿命を決めている炎症細胞の蓄積がカメやワニにはあまりなく、一方で最大寿命を決めるメカニズムはある。だから、ほぼ死亡率が変わらずに生き続けることができると考えられています。

――健康寿命があるのは、人間だけなんですか?

中西 加齢に伴って死亡率が上がる典型的な生き物は人、馬、マウスなどですね。ただ、生物の老化は非常に多様です。マウスの最大寿命は3年で加齢によって急激に死亡率が上がりますが、アフリカの地中にいるハダカデバネズミは最大寿命が30年で加齢に伴って死亡率が上がることはありません。

――不思議ですね。進化の過程で、年を取ると死亡率が上がるようになったんですかね?

中西 それはまだ謎です。ただ、サケやマスは産卵するとすぐに死んでしまいますよね。これは典型的な例ですが、サケが川を上ってくるときは健康体です。それが産卵すると一気に死んでしまいます。

――あれは老化して死んでいるんですか?

中西 老化の一種と考えられます。ですから、産卵した後の個体を残さないというシステムが、ある種の生物には必要なのかもしれません。

ひとつの考え方として、長く生きれば生きるほど遺伝子は傷つきます。しかし、種が生存するためには傷のない遺伝子を維持することが大事です。そこで傷のある遺伝子が少ない若いときに生殖を行なう。

長く生きて傷ついた遺伝子を多く持った個体が生殖するとおかしな遺伝子を持った個体が生まれてくる可能性があるので、傷ついた遺伝子が多い年を取った個体は早く死亡させてしまおうという仕組みが、老化だという説もあります。

――生殖がポイントだということですね。

中西 日本でも、今から70年くらい前は男性も女性も平均寿命が50歳くらいでした。50歳というとちょうど生殖年齢が終わる頃です。

――サケと一緒ですね(笑)。

中西 ただ、私たちは「最大寿命まで、できるだけ健康で生きたい」という希望を多くの人が持っているはずです。そうすると老化細胞を除去する薬が、その希望を叶かなえられる可能性があると私たちは考えています。

■ゾウは、がんにならない
――では、その老化細胞を除去する薬について、詳しく教えてください。

中西 人間には約200種類、60兆個の細胞がありますが、そのどれもが老化細胞になりえます。例えば、紫外線や放射線によってDNAが傷ついたり、酸化的なストレスがあったり、細胞の中のがんを誘発する遺伝子が活性化したりすると、老化細胞になります。

そして、老化細胞の生存には「GLS1」という遺伝子が必要だということがわかりました。老化細胞はさまざまな刺激によって、タンパク質がうまく作れなくなった細胞です。

細胞の中にはうまく作れなくなったタンパク質を分解する工場(リソソーム)があるのですが、たくさんたまると工場に穴が開いて強い酸性の物質が細胞の中に漏れていく。細胞全体が酸性になると細胞は死んでしまうので、老化細胞はアルカリ性の物質を作ってなんとか中和したい。

そこでGLS1という酵素を活性化して、アルカリ性のアンモニアを作る。すると、老化細胞は生き延びられるわけです。そして、その老化細胞が体の中にたくさん残っている状態が老化です。

――じゃあ、そのGLS1を薬で阻害して老化細胞を殺してしまえば、新しく細胞が作られて老化が起こらないと?

中西 そうです。酸性のままにしておけば、老化細胞は自然に死んでいきます。そして、若い細胞が増えていけば、組織や臓器の機能が保たれる、あるいは改善する。

――若返るということですね。

中西 老化を改善するということです。例えば動脈硬化や加齢に伴う糖尿病、加齢に伴う腎機能、肝機能、肺機能の低下がマウスの実験では、どれも良くなっています。

わかりやすい例を挙げると、マウスも年を取ると筋力が弱くなります。高い鉄棒につかまっているとだんだん疲れて落ちてしまいますよね。マウスも棒につかまるんですが、若いマウスだとだいたい200秒くらいはつかまっています。一方で年を取ったマウスだと30秒くらいしかつかまれません。

しかし、老化細胞を除去すると100秒くらいまでつかまれるようになるんです。人間で換算すると60歳くらいの人が30歳くらいの筋力になったという感じです。



――すごいですね。

中西 少なくともマウスレベルでは、そういうことができるようになっています。

――老化といえば、がんのイメージがあるんですけど、がんにも効くんですか?

中西 がんも典型的な加齢性疾患ですね。

私たちのDNAの中には細胞を作る設計図が入っていますが、その設計図が壊れて細胞の増殖が暴走してしまった状態ががんです。

老化物質が蓄積すると、炎症性物質をたくさん出します。すると、その炎症性物質が周りの細胞の遺伝子を傷つきやすくなる。遺伝子が傷つくとがん化しやすくなる。

――じゃあ、老化細胞がなくなると?

中西 がん化しにくくなるので、がんの発症を抑えることができます。

――すでにがんになっている人にも効く?

中西 たぶん効かないと思います。がんになるのを防ぐことはできるけれども、がんになった人を治すことはできないでしょう。がんは細胞がどんどん増殖するので、老化細胞を除去しても、がん細胞の増加のほうが速い。治療が追いつかないと思います。

――予防ということですね。

中西 そうです。ゾウはがんにほとんどならないって知っていますか?

――え!? そうなんですか?

中西 なぜかというと、傷ついて老化してしまった細胞を細胞死に誘導するからです。私たちは傷ついた細胞が老化細胞として残ってしまうんですが、ゾウは残らない。だからがんにならない。

野生のゾウは天敵などがいますが、動物園のゾウは感染症などにかからなければ、最大寿命近くまで老化に伴う病気にかかりにくいと思います。

――「感染症にかからなければ」ということは、新型コロナは?

中西 新型コロナにかかっている人が治ることはないと思います。ただ、年を取っていると死亡のリスクが高いといわれているので、そこは改善する可能性があります。

基本的に感染症以外は、ほとんどが老年病といわれています。動脈硬化、高血圧、高脂血症、白内障、痴呆症......こうした病気は、老化細胞治療でよくなる可能性があります。


――なんかすごい薬ですね。いつ頃、実用化できそうなんですか?

中西 先ほどがんに効かないと思うと言いましたが、実はGLS1を阻害する薬は、特殊ながん細胞や末期がんの患者さんに対して効果があるのではないかということで、アメリカでは「フェーズワントライアル」という人に応用できる薬として開発が進んでいるんです。

これは、老化予防のためではないのですが、実際に人に使って副作用がなければ、老化予防の薬として使うことも可能だと思います。

最速であれば、5年後くらいには実用化できるんじゃないでしょうか。その場合、早老症とも呼ばれる20代くらいで老化してしまう難病の方から臨床を始めて、その後に腎不全になって透析をしている人、筋力が低下して立てない人などに投与することになると思います。健康体の人が予防的に使うのは最後ですね。

――それでも、その薬を使っていれば、120歳まで健康でいられるわけですよね。

中西 可能性はあります。100歳くらいまでは病気になりにくい状態になると思います。



――じゃあ、人生100年時代は本当に来る?

中西 かもしれないです。今は健康寿命(日本人男性約70歳)と平均寿命(日本人男性約79歳)の間が約10年くらいあります。この10年は寝たきりで介護が必要だったり、病院で治療を受けていたりする期間です。少なくともこの期間を限りなくゼロに近づけることはできるかもしれません。

老年病が減れば医療費も含めて社会の構造が変わってくるでしょうし、70代、80代の人も働いている社会になると思います。

――なんか早く飲みたくなってきました。

中西 私も早く飲みたいですよ(笑)。今後10年の間に老化研究はすごく進むと思いますので、ぜひ、注目していただきたい分野だと思います。

――ありがとうございました。

* * *

120歳まで健康で生きられる時代は、すぐそこまで来ているようだ。



頭が柔らかい人の習慣「五感を使って考える」

コラム
03 /31 2021
先行きの見えない2021年。これからは「新しいこと」や「人と違ったこと」を考えるスキルが重要になってくる。だが、「考える」といっても、いったい何をどう考えればいいのか?
そんな人に読んでほしいのが、このたび刊行された書籍『考える術──人と違うことが次々ひらめくすごい思考ワザ71』だ。
著者の藤原麻里菜氏は、「無駄づくり」という異色のコンテンツをネットを中心に展開しており、これまでに何百もの作品を発表、その人気は海外にも波及し、台湾での個展では2万5000人もの観客が殺到、SNS再生数は4000万回にも達する話題の発明家だ。
そんな著者が、これまでに発明を何年も継続してきた中でつかんだ「考えるテクニック」をあますところなく詰め込んだのが本書だ。「何も出てこない……」とうんうんとうなっているなら、本書をパッと開いて、好きなワザを使ってみてほしい。「逆転」「主語変え」「マナー破り」「合体」「似たもの合わせ」……便利に使える思考ワザが満載である。
本稿ではこの『考える術──人と違うことが次々ひらめくすごい思考ワザ71』から特別に、一部を抜粋・編集して紹介する。

【この記事の画像を見る】

● 問題解決に「五感」を使う

 本書第3章では、アイディアを考えるために「問題を発見し、その解決策を探る」ことを勧めていますが、世の中には「五感」を刺激することで解決できる問題もあります。人の注意を引きたいとき、音や光を使うことで気づいてもらえるし、体を触ったりすることもそうです。

 目覚まし時計は、まさに人間の五感に刺激を与えて問題を解決しています。オーソドックスなものは音を鳴らすことで「聴覚」に刺激を与えて起こし、光を使うものは「視覚」に刺激を与えています。決まった時間になるとブレスレットから電流が流れてその刺激で起こす目覚ましもあり、それは「触覚」に刺激を与えているものです。

 ここから考えると、設定時刻に苦い液を口に流し込んで「味覚」を刺激する目覚まし時計や、くさい煙が出て「嗅覚」を刺激する目覚まし時計があってもよさそうだなと思えてきますね。

 以上は少し不愉快な刺激の例ですが、快適な刺激を与える方法も考えられそうです。

● 「快適な刺激」で問題解決をする

 オーソドックスな目覚まし時計は「ピピピピ」という無機質な音が鳴りますが、包丁がまな板に当たるトントントントンという音にするとどうでしょうか。さみしい一人暮らしでも誰かが朝食をつくってくれているような温かい気持ちで目覚められるかもしれません。

 同じように、くさい煙ではなく、ご飯のいい匂いだったらさわやかな気分になることができそうです。目覚めて現実に戻ったときの虚無感は大きそうですが。

 人は日常で、さまざまな五感の刺激を体験します。そうした刺激はいろんな感情を呼び覚まします。いい匂いや好きな感触、懐かしい味や心地よい音など。

 自分の考えているテーマに、どんな五感体験を紐付けられるかというアプローチからも、アイディアを広げていくことができます。

 【考えてみる】五感を刺激する目覚まし時計を考えてみよう(下図参照)。

 『考える術』では、こうした五感を使って考える方法のほかにも「逆を考える」「情報から考える」「短時間で考える」など、自分らしいアイディアを次々と生み出せる71のワザを紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。

気づいておくべき心筋梗塞や脳卒中の初期症状 胸の痛み、震えに注意

体管理
03 /30 2021
新型コロナウイルスの感染拡大によって、“受診控え”という現象が起きている。外出自粛の生活のなかで、持病や軽い症状があっても病院で受診するのをやめる人が増えているのだ。その結果、重い病気の兆候に気づくことができない可能性もある。

【丸わかり】見落としてない?主な病気の「危険なサイン」一覧

 なかには、病院から足が遠のいたがために、心筋梗塞や脳卒中などで命を落とすケースもある。

 日本生活習慣病予防協会によれば、心筋梗塞を含む心疾患による死者数は20万4837人で、全体の15.3%を占め(2017年)、がんに次ぐ日本人の死因第2位。医療ガバナンス研究所理事長の上昌広さんはこう解説する。

「心筋梗塞の初期症状は、経験したことのないような胸の痛みと冷や汗。これが出たらすぐに病院に行ってください。特に高血圧や糖尿病の持病のある人、肥満、コレステロール値が高い人などは普段から注意が必要です」

 さらに初期症状として肩や首、歯の痛み、左上半身の痛みなどが出ることもある。

 日本人の死因第3位で、1年間の死者数10万9880人、率にして8.2%に達するのが脳血管疾患だ(2017年・日本生活習慣病予防協会)。

 その内訳を見ると、脳梗塞が最多で6万2122人。性別では男性2万9494人に対し、女性が3万2628人と、女性の方が多い。

 脳梗塞や脳内出血、くも膜下出血など、脳の血流が障害されることで神経細胞がダメージを受ける病気を総称して脳卒中と呼ぶ。新潟大学名誉教授の岡田正彦さんはこう語る。

「短時間のめまいやろれつが回らない現象を一過性脳虚血発作と呼びます。一過性の名前の通り30分以内で回復しますが、この症状が複数回続いた後に、脳卒中で倒れるケースが多い。症状が重いようなら迷わず病院に行きましょう」

 ほかにも次のような症状が出たら、脳卒中を疑う方がいいという。国際医療福祉大学病院内科学予防医学センター教授の一石英一郎さんはこう語る。

「初期のサインとして、手が震えて箸を落としてしまう、足が震えて歩きにくい、まっすぐ歩けないといった『震え』が起こることがある。めまいや頭が重いというのも脳卒中の初期症状の可能性があります」(一石さん)

 ステイホームが増え、肥満傾向が強まれば、心筋梗塞や脳卒中のリスクもそれだけ高まるという。コロナ禍のいまだからこそ、「危険なサイン」を見逃さないようにしたい。

ダイエットのためには脂質より炭水化物を制限すべきか【進化する糖尿病治療法】

コラム
03 /30 2021
進化する糖尿病治療法】

「糖尿病対策に、炭水化物(糖質)制限が有効」と考えている人が、今でもいます。しかし、日本糖尿病学会では「総エネルギー摂取量を制限せずに、炭水化物のみを極端に制限して減量をはかることは、その効果や安全性を証明するエビデンスが不足しているので、現時点では推奨できない」といった内容の提言を示しています。

 2型糖尿病の治療では、体重を適切な範囲に保つことが不可欠です。では、減量のために脂質を制限すべきか、炭水化物を制限すべきか? 

 有名なのが、アメリカの心臓外科医であるアトキンス医師の減量法です。炭水化物を1日20~40グラムまでに制限し、肉や乳製品などのタンパク質や脂質は好きなだけ取っていいというもの。

 2003年、04年には世界的に権威のある医学誌に「BMI30以上の肥満者に炭水化物を1日50~60グラムに指導し、摂取エネルギーは自由にしたところ、総エネルギー制限と脂質制限を指導した群より6カ月で有意な体重減少をきたした」という発表が掲載され、注目を集めました。1日50~60グラムの炭水化物というと、ご飯茶碗1杯(ご飯150グラム)程度。1日1回だけ主食を食べる、または1回分の主食を朝昼夜に分けて食べる、ということになります。

 しかし06年、複数の研究結果を総合し、より高い見地から分析する「メタ分析」の結果が報告されました。

 それによると、低炭水化物食で6カ月までは有意な体重減少をもたらすが、1年で両群に差はなくなり、低炭水化物食では血中LDLコレステロール(悪玉コレステロール)の増加をきたしていました。

 低炭水化物食の長期効果を見いだせなかった理由としては、症例数の少なさと高い脱落率を挙げています。さらに、摂取エネルギーを自由にした研究では、総エネルギー摂取量がどれくらいだったかの記載に乏しい点も指摘しています。つまり、「炭水化物さえ制限すれば、好きなものをいくら食べても痩せられる」とは言えない、ということです。

 それ以降の低炭水化物に関する研究発表も、「特定の栄養素の糖尿病状態に及ぼす影響を見いだすことは困難」「炭水化物制限が高血糖やインスリン感受性の改善をもたらすが、症例数と観察期間が不十分、脱落率が高いなどでエビデンスとしての質的な問題点がある」といった内容。

 炭水化物摂取量と心血管疾患のリスク、死亡率との関係について、日本人研究者が従来の研究のメタ分析をしたものでは、低炭水化物食では心血管疾患は減らず、総死亡率は有意に増加したと報告しています。

■主食でお腹を満たせない分、おかず量を増やしてしまうと…

 日本糖尿病学会の提言とは別に、糖尿病医の中にも、低炭水化物食賛成派がいます。

 しかし私は、積極的な低炭水化物食には反対。これまでの本欄で述べてきた通り、特定の栄養素を極端に減らすのではなく、バランス良く食べることが大切だと考えています。

 実際、炭水化物を制限している人の食事は、動物性タンパク質や脂質の量が多い。

 主食でお腹を満たせない分、おかずの量を増やしてしまうからでしょう。動物性タンパク質や脂質の量が多くなれば、動脈硬化が進行し、心血管疾患のリスクが高くなります。

 糖尿病における3大栄養素の推奨摂取比率は、一般的に、総摂取エネルギーのうち、炭水化物50~60%、タンパク質20%以下が目安で、残りが脂質。これは日本人の平均摂取比率ですので、毎食ご飯茶碗1杯程度というように「普通に」食べていれば、自然とこの比率になります。

 腎機能が低下傾向の方、SGLT―2阻害薬を内服している人など、医学的に炭水化物を避けなければならない人もいます。しかしそうでなければ、積極的な低炭水化物制限はお勧めしません。もし低炭水化物食に取り組んでいるなら、今日からやめることを強くお勧めします。

感性を磨く9個の方法。人生をもっと豊かにするためにできることって?

コラム
03 /30 2021
感性を磨くメリットと方法をご紹介
充実した感性を持っている人は、四季の移り変わりに感動したり、感じたインスピレーションを形にできたりと、とても素敵な魅力を持ち合わせています。

しかし、鋭い感性を身に着けたいと考えたとき、一体どのようなことをすれば素敵な感性を身に着けることができるのでしょうか。

今回は、感性を身に着けたいと考える大人女性におすすめな「感性を磨く方法」を9つご紹介いたします。ご紹介するおすすめ方法をぜひ実践して、素敵な感性を手に入れてくださいね。

感性を磨くメリットとは
感性を磨くメリットとは
出典:https://unsplash.com/(外部リンク)感性を磨くメリットとは
感性を磨くことができれば、日常生活の中の小さな出来事にも感動できたり、仕事でインスピレーションを活かしたりとさまざまな良いことがあります。鈍感に日々の移ろいを眺めているよりも、鋭い感性で日々の変化を敏感に感じ取れたほうが、より充実した毎日を送れるので、感性は身に着けたほうがおすすめだと言えます。

感性を磨くには、読書や芸術鑑賞、旅行などを重ねていくことで着実に身に着けることができますよ。ここでは、感性を磨くことで得られるメリットについてご紹介します。

人の気持ちがわかる人になる
感性を磨くことで得られるおすすめメリット1つめは、「人の気持ちがわかる人になることができる」ということです。感性とは、外部から得た情報や刺激を受け取る能力を示しています。

感性を磨くことで、会話をしている相手の声のトーンや表情の明るさ、いつもの様子との違いから相手が今機嫌がいいのか悪いのか、元気なのか落ち込んでいるのかまで知ることができます。とくに感性の鋭い人は、電話といった相手の表情が見えない場面でも、相手の声色だけで相手の感情を汲み取ることができる人も珍しくありません。

才能を開花させられる
感性と感受性の違いは、受けた刺激や外部情報の処理の仕方の違いです。感受性というものは、映画や芸術作品を見て「すごい…!」と感動する感情のことを意味します。オーケストラを見て鳥肌が立つというのは、感受性が強く刺激されるからです。

感性は、感受性で受けた感動を作品や詩、曲というように「形」にする能力のことを意味しています。感性を養うことで、クリエイティブな仕事で活かすことができたり、企画やプロジェクトで素敵な案を生み出すことがしやすくなりますよ。才能を開花させることができるのも、感性を磨く大きなメリットだと言えるでしょう。

小さな幸せに気づきやすくなる
感性を磨くことのメリット3つめは、「小さな幸せに気づきやすくなる」ということです。感性と感受性は、根底でリンクしている部分が大きいです。感受性なくして感性は生まれません。感性を磨くことができれば、日々の生活の中でさまざまな出来事に感動することができます。

例えば、夕日が美しくて心がジンとしただとか、道端に咲いていた野花が可愛かった、人の優しさに触れて深く感動したなど。大人になるとどうしても鈍くなりがちな小さな出来事に気づく力を、感性を磨くことで取り戻すことができるのです。

感性を磨く方法《読書》
感性を磨く方法《読書》
出典:https://unsplash.com/(外部リンク)感性を磨く方法《読書》
感性を磨くことで得られるおすすめなメリットについてご紹介しましたが、では、感性を磨くには具体的にどのように行動し、何を意識すれば良いのでしょうか。

目に見えない「感性」という能力だからこそ、あせらず着実に養っていきたいものです。ここでは、感性を磨く方法の1つ「読書」を通した感性の磨き方をご紹介します。趣味で読書を嗜む人もそうでない人も、感性を磨く上でおすすめな本のジャンルを、ぜひチェックしてみてくださいね。

ファンタジー小説を読む
読書を通して感性を磨くには、「ファンタジー小説を読む」という方法がおすすめです。読書には好みがありますが、今までファンタジー小説は子供が読むものだと遠ざけていた人も、ぜひこの機会にファンタジー小説にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

ファンタジー小説を読むメリットは、ワクワクやイメージ力を養えるということです。ファンタジー小説の舞台は現実ではない架空の世界や人物、魔女やエルフなどの非現実的なものばかり。現実にはあり得ないシーンを脳内でしっかりイメージすることで、イメージ力を自然に磨くことができますよ。

自己啓発本を読む
感性を磨く上でおすすめな読書のジャンルは、「自己啓発本」がおすすめです。自己啓発本は、著名人やタレント、研究者といった、あらゆるジャンルの専門家が自分の意見や、人生を生きやすくする上でのおすすめの方法、またはビジネスに関するハウツーをまとめた本です。

自己啓発本に苦手意識を持っている人も少なくないでしょう。しかし、あえて自分と違う考え方や、これまで自分の中に思いもつかなかった考えを吸収することで、新しい発見に気づけるもの。自己啓発本を読むことで得た気づきや知見こそ、感性を磨く大切なポイントですよ。

推理小説を読む
推理小説は、感性を効率よく磨きたいと思う人にぜひおすすめしたいジャンルです。推理小説を読むことで、自然と「この先の展開はどうなっていくんだろう」と考えるはず。その考えや思考こそ、感性を磨く上で重要な要素となるのです。

先の展開を考えることで想像力や思考力がグンとアップしますし、犯人は誰だろうと文章の中に張られた伏線や登場人物の感情の揺れを見抜こうとすることで、感性はグングンと磨かれていきますよ。感性を磨く方法を読書で得たい人は、ぜひさまざまな推理小説を読んでみてくださいね。


感性を磨く方法《芸術》
感性を磨く方法《芸術》
出典:https://unsplash.com/(外部リンク)感性を磨く方法《芸術》
上記では、読書を通して感性を磨くおすすめ方法をご紹介しましたが、感性は「芸術」を通しても磨くことができますよ。とくに絵画や音楽、ダンスなどの芸術作品は、全て製作者の「感性」から生みだされたものばかりです。

芸術作品たちは、製作者が外部からの刺激や情報から受けた感受性を形にした、「感性そのもの」だと言えるでしょう。製作者の感性に直接触れることで、おのずと自分自身の感性も研ぎ澄まされていきますよ。ここでは、感性を磨く上でおすすめな芸術についてご紹介します。

好きな音楽を聴く
感性を磨くときに芸術作品に触れるなら、「好きな音楽を聴く」という方法がおすすめです。音楽のジャンルは、ポップスでもクラシックでもダンスミュージックでも構いません。

音楽は、作った人たちの感性がそのまま「音」として生み出された、言わば「感性の塊」のようなものです。とくに好きなアーティストやジャンルの音楽だと、聴いていて楽しい気持ちになりますし、気分も上がりますよね。「楽しい」「気持ちいい」という感受性が感性に繋がりますので、好きな音楽を聴いて効果的に感性を磨きましょう。

未開拓のジャンルに触れる
感性を芸術から磨く方法2つめは、「未開拓のジャンルに触れる」ということです。例えば音楽で言えば、ポップスが好きならあえてクラシックに触れてみる、普段クラシックばかり聴いているならあえてダンスミュージックにトライしてみましょう。

絵画で言えば、現代アートばかりを好んでいたなら古典アートに触れてみて。今まで自分が触れたことのないジャンルこそ、新たなインスピレーションが芽生えやすくなりますし、感性を磨くおすすめな方法だと言えます。これまで縁のなかったジャンルの芸術作品にぜひ目を向けてみてくださいね。

アート作品に触れる
芸術といえば、音楽や絵画などを思い浮かべる人も多いでしょう。しかし、アート作品にはオブジェや建造物など、さまざまな作品があります。アートと一口に言っても、美術作品にはさまざまな種類があるのです。視覚情報だけでなく、聴覚や空気感からも感性を磨く刺激が欲しいなら、芸術団体による創作ダンスなどのパフォーマンスアートもおすすめですよ。

自宅にいながら感性を磨きたい人には、工芸品の作品集やアート画集を眺めてみるのも良いですね。アート作品に触れることで、今まで受けたことのないさまざまな刺激を感じることができるでしょう。

感性を磨く方法《旅行》
感性を磨く方法《旅行》
出典:https://unsplash.com/(外部リンク)感性を磨く方法《旅行》
感性を磨くには、作家や製作者の感受性がそのまま感性として形になった「芸術作品」や「書物」に触れることもおすすめですが、感性を磨きつつ感受性にも強い刺激を受けたい場合には、「旅行」に出かけることもおすすめですよ。

旅行に出かけることで、現実にいながら「非日常」を味わうことができ、より多くの感動や感情を味わうことができるでしょう。ここでは、感性を磨く上でとくにおすすめな旅行先を3つのカテゴリからご紹介します。自身の感受性をより高める場所に旅行に出かけ、効果的に感性を磨いていきましょう。

自然と人に触れる旅
旅行を通して感性を磨くなら、「自然に触れる旅」に出かける方法がおすすめです。日本には、たくさんの自然を謳歌できる場所が存在します。北海道で広大な雪景色に感受性を刺激するのも良いですし、沖縄や鹿児島の海で心身ともにリラックスするのも良いですね。

どちらも感性を磨く上でより多くの素敵な感動を得ることができるでしょう。また、感性を磨くには、人と触れ合うことでも磨くことができますよ。旅先で知り合った地元の人たちとの交流を通して、より効果的に感性を磨きましょう。

古都や歴史を感じられる場所
感性を磨く上でおすすめな旅行先は、「古都や歴史を感じられる場所」へ赴くのも良いですよ。例えば、京都や奈良といった日本でも有数の歴史的観光スポットに旅行に出かけるのも良いですし、東北地方で遺跡を巡る旅に出かけるのも良いですね。

感性を磨くには、「普段触れない場所やものごと」に触れることでより効果的に磨くことができるので、感性を磨く方法を探しているなら、ぜひこの機会に日本ならではの歴史に触れてみてはいかがでしょうか。古都や歴史から受けた感動や刺激から、新しい何かが生み出されるかもしれないのです。

海外旅行に出かける
日本国内の旅行もおすすめですが、感性をより深く大きく磨きたいという人には、「海外旅行」をおすすめします。自分が生まれ育った場所と、全く違う文化、風習、その土地で見る景色や触れ合う人々を通して、感性は深く大きく磨かれていくはずです。

異文化の人々と交流することで、これまで出会ったことのない考え方に出会えるでしょう。海外旅行に出かけると人生観が変わったり、人として一回り成長できたと答える人が多いのは、海外旅行に出かけることで強く感受性を揺さぶられるからです。感受性を刺激させて、感性を効果的に磨いていきましょう。

感性を磨くメリットと方法まとめ
感性を磨くメリットと、「読書」「芸術」「旅行」を通してより効果的に感性を磨く方法を9つご紹介いたしましたが、いかがでしたでしょうか。

感性は、感受性を刺激すればするほど研ぎ澄まされていくもの。アーティストやミュージシャンだけが感性を持っている訳ではなく、誰でも「感性」を持っています。その感性を活かすかどうかは本人次第だと言えるでしょう。

世界には素敵な出来事が溢れているので、感性を磨いてさまざまな感動をキャッチしていきたいですね。

失敗が怖くてどうしても体が動かない」を解決する恐ろしくシンプルで意外な方法

コラム
03 /30 2021

 [質問]
 失敗がこわくてフットワークが重くなっています。

 長年の失敗経験による学習性無気力感で、少しのミスすらも恐れて体が動かなくなっています。

 いろいろなひとにアドバイスを求めてきたのですが、「根性が足りない」「意志の弱さだ」などと言われてきました。そんな中で読書猿さんのブログで心理学や行動分析などの手法を知りました。気の持ちようや意志の弱さなどの精神論ではないアプローチを知りました。

 特にブログで紹介されていた無誤弁別学習という言葉に救われました。勉強などではごく簡単な段階から、「答えを見る」「解説を先に読む」仕事においては「手本をみせてもらいその通りに真似する」「介助してもらう」など間違えないようにお膳立てして取り組むことで、少しずつ無気力感から解放されつつあるのですが、過去問演習や知識を試しながら定着をはかる段階、実践的な業務に取り組んでミスから学ぶ段階では、相変わらず失敗が予測されて文字通りなかなか体が動かず、ワーキングメモリーも飽和状態になってしまいます。

 この段階でミスを恐れずに問題解決に取り組む助けになるなにがしかの手法はあるのでしょうか。この段階はやはり気の持ちようで乗り切るべき段階なのでしょうか。失敗をおそれない勇気みたいなものを持つ秘訣があれば教えていただけませんか?

● 「誰も気づかないような失敗」を日々続けてみてください

 [読書猿の回答]
 何度か書いていますが、免疫法をお勧めします。誰も気づかないような極小の失敗を毎日1つだけ実行し、失敗が致命的でないことを学習していくのです。漆を極少量毎日摂取して慣れることの認知行動版です。

 誰も気づかないような極小の失敗とは、たとえば「吉田」の「吉」の「士」(さむらい)を「土」(つち)に書くみたいなことです。人に見せる書類で間違うのがハードル高すぎるなら、誰にも見せない自分の手帳で書き間違えればよいでしょう。

 失敗することに対する不安は、失敗を回避することで増悪します。逆に失敗に直面することで当初は不安が高まりますが、逃げないことで不安は低減します。しかし大きな、そして不意打ちの失敗はきっとまだ手に余るでしょうから、ごく小さな失敗を自発的に(自分のコントロールの下で)やってみるのです。

 「くだらない」と思われるかもしれません。実際にくだらないのですが、くだらないことを大真面目にやるという意味で「過重課題」という技法でもあります。くだらなさの面でよりましな方法を選択したくなったならしめたもの、天然物の失敗ができる本当のチャレンジがあなたを待っています。

成功しても満たされなかった人が、50代で気づいた「本当にやりたかったこと」

コラム
03 /30 2021
50代に差しかかると、自分の会社での立場も何となく予想がつくようになるもの。このままの仕事、生活を続けていていいのかと悩む方も多いだろう。50代になってから、大きく成長した会社を手放し、自分のやるべきことを手に入れた、社会起業大学学長の林浩喜氏に、自分が納得できる後半戦の生き方について、ヒントをうかがった。(取材・構成:前田はるみ)

※本稿は、『THE21』2021年3月号より一部抜粋・編集したものです。

「自己ミッション」を言語化するには?
人生100年とすると、50歳はまさに折り返し地点です。読者の皆さんは、現在、会社で働いていらっしゃる方が多いでしょう。私も50代前半までは、「BAGEL&BAGEL」というベーグル専門店の運営会社の代表でした。代表とはいえ、会社組織の一員であることに変わりありません。

会社で働いていると、会社に与えられた役割やミッションを果たすことに汲々とし、もっと給料や地位を上げようとがむしゃらになりがちです。でも、「それだけでいいのか」とふと立ち止まるのが、50歳前後の時期ではないでしょうか。

私もそうでした。経営者としてではなく、肩書や地位を一切なくした一個人として、どう生きていきたいのかを自問自答するようになったのです。その内省の先に、「自己のミッション」と呼べるものを見つけました。結果的に会社経営から退き、56歳からは社会起業大学の学長を務めています。

50代を迎えたら、「自己ミッションの言語化」のプロセスを踏むことが最も大事なことだと私は思っています。そのためにはどうすればよいのか。私の経験が少しでも皆さんの参考になればと思い、お話しさせていただきます。

起業に成功しても、満たされなかった
「自分の人生、このままでいいのか」と違和感を覚え始めたのは、47歳頃のことです。それまでの私は、「規模の拡大」こそが成功だと思い、会社を大きくすることにやりがいを感じていました。

ベーグルという、日本にはなかった食べ物を多くの人に食べてもらいたい。その想いで立ち上げた会社は、規模こそ予想以上に大きく成長し、納税義務を果たし、雇用も十分に創出していました。

ところが、会社が成熟期に入る頃から、満たされない思いを抱くようになりました。数字の昨対比に追われる毎日に、「これを一生続けるのか」と思うと、その先に自分の幸せがあるとはどうしても思えなかったのです。

自分が幸せでなければ、周りを幸せにすることはできません。そのうち、経営者である私自身、仕事へのモチベーションを保つのが困難になっていきました。そのきっかけには、若くして亡くなった弟の存在もあったと思います。

弟は、私が30代前半のときに突然死しました。「人生は一度きりだよ」と身をもって教えてくれたのです。そんなこともあり、「今の自分がやっていることが本当にやりたいことなのだろうか」と自問自答するようになりました。


変化の時代に生き残るために
時代の大きな変化も、私に内省を迫った要因の一つでした。行きすぎた資本主義への反動やAIの登場などによって、私たちの働き方は大きく変わりました。このコロナ禍で、その変化は決定的なものとなりました。

環境が変われば、これまで善とされた価値観も変わっていきます。会社における肩書や地位は、あまり意味を持たなくなっていきます。近頃になって、「副業OK」とか「自由に生きよう」などと言われて、戸惑っている人も多いのではないでしょうか。

こうした環境変化の下では、組織人の仮面を被った自分ではなく、「素の自分」としての軸や芯のようなものがないと、変化に振り回されてしまいます。つまり、「お前は何者なんだ?」「お前のミッションは何なんだ?」ということです。

私自身、これらの問いを深く考えたことがありませんでした。それを明快にしていくプロセスに真正面から取り組むことにしたのです。その一方で、手塩にかけて育てた我が子のような会社を、他の方に委ねる決意をしました。

過去を振り返って「自分」を知る
自己ミッションを見つけるには、「自分は何者なのか」を考える必要があります。その際にヒントになるのが、過去の振り返りです。人生の浮き沈みをグラフに描く「人生グラフ」などは有効で、これによって自分の価値観やモチベーションの源を探ることができます。

もう一つ、ビジネスでいう「SWOT分析」も、自分を知るためのヒントになります。ただ、あまりネガティブなことを考えても気分が落ち込むので、自分の好きなこと、得意なこと、楽しいこと、喜びにつながることを書き出していくとよいと思います。

私の場合、昔から「人」に興味がありました。起業して一番嬉しかったのは収益の増加以上に、個性豊かな社員達と向き合い、教育し、その成長を見守ることでした。これについては、20年前に受けた取材で、「将来は教育をやりたい」と答えていた記事を最近見つけました。

また、人生で次に取り組むなら、社会貢献をしたいと思っていました。社会貢献への興味は、今振り返ると、大学時代の恩師の影響が大きいと思います。

その方は、社会貢献型の人材を育成するための大学院大学の設立をライフワークにされていました。「金儲けなんてきりがない。一番大事なことは、人をつくることだぞ」という師の言葉は、ずっと胸に残っていました。

このように、私の中には、「教育と社会貢献」という二つの種子が眠っていたのです。それに気づいたのと同じ頃、社会起業家という新しい概念に出会い、「これだ!」と直感しました。

社会起業大学の学長を引き受けることで、自分が持つ起業や経営に関する知見を、社会に役立てていくことができるのではないか。社会起業家を多く世の中に輩出し、彼らが世界で活躍できる環境を作ることが、己のミッションだと確信するに至りました。


「組織で生きる自分」が組織を出たら…
多くの人は、かつての私がそうだったように、「組織で生きる自分」がほぼすべてなのではないでしょうか。会社に与えられたミッションに向かって、コツコツと実績を出していくことが評価される世界で生きています。「自分はどう生きるか」などとあまり考えなくていいので、楽と言えば楽です。

しかし、組織で生きる自分は「役割」ですから、多かれ少なかれ、自分を殺さなくてはなりません。自分軸ではなく、他人軸で生きているということです。どんな会社も安泰ではないこの時代に、自分の人生を他人に預けてしまっていいのでしょうか。

しかも、50代を迎えると、子育てなどのライフイベントから解放されて一息ついたら、すぐに定年です。組織から放り出されたとき、己の物差しを持たない人はどうやって生きていけるのでしょうか。

そうなる前に、自分軸を作っておく必要があります。自分軸は、「自分は何者なのか」を内省し、「素の自分」を探求するプロセスを通して作られていきます。

そして最終的には、「組織で生きる自分」を「素の自分」に統合していくことが大切です。もちろん、この二つが最初から一致している人もいるでしょう。しかし、多くの人はこの二つがズレているために、「自分の人生、このままでいいのだろうか」と違和感を覚えているのだと思います。

組織にいながら「素の自分」で生きようとすれば、社内での評価が伴わなかったり、軋轢が生じたりして、難しいと感じるかもしれません。その場合は、ボランティアで社会貢献を始めてみるなど、プライベートで「素の自分」を実践してみてはどうでしょうか。

「素の自分」に収入はなくても、それによって心が豊かになったり、人の役に立てることで自分の存在価値を確認できたりすれば、人は幸せになれます。定年後の活動につなげることもできます。

人は、自分の才能を生かして誰かの役に立ったとき、最も深い喜びを感じるのだと私は思います。そして、「素の自分」として果たすべき役割を認識し、自己ミッションの実現に向けて行動することが、人生における「成功」だと思うのです。


シンプルな生活で見えてくる「自分軸」
50代は、「素の自分」を取り戻すために、色々なものを手放していく時期でもあります。経営者だった頃の私は、虚栄心の塊でした。社員のため、お客様のために事業拡大を目指したはずが、いつしか認められたい、承認されたい、など自分のために変わっていました。

また、他者の目を気にして、豪華なオフィスを構えていました。このように、「組織で生きる自分」が縛られていた虚栄心や見栄、プライドといったものを少しずつ捨てていったのです。精神的なものだけでなく、持ちものや食べもの、着るものなど生活に付随したものもシンプルにしていきました。

これらのものを手放すことができたのは、自分が残りの人生で達成したいミッションには無用であり、むしろ素の自分や素の自分に必要な人間関係を再構築するうえで邪魔になると肚落ちできたからです。

素の自分に必要なものだけを残し、それ以外のものは手放していくことで、自分軸がはっきりしていくのを感じます。いつか訪れる死の瞬間に、納得して人生を終えるには、組織の物差しではなく、己の物差しで生きていくことが大切です。

50代を迎える今こそ、本当の自分を見つめ直し、価値観の再構築と自己ミッションの探求に努めていただきたいと思います。




翌日の疲れを持ち越さない。「眠活」で睡眠の質を向上させるには?

体管理
03 /29 2021
上手に眠るために工夫すること、それが「眠活」
朝起きて、体がダル重い状態が続いてはいませんか? 疲れが取れていなかったり、十分な睡眠時間が確保できていなかったり……。美容にも健康にも、そして仕事のパフォーマンスまでにも影響を及ぶ不眠は、働く人にとって大きな影響を与えます。

また、近年話題なった朝活や夜活など、アクティブに動く働きももちろんストレス発散には持ってこいですが、疲れを上手にとることができていなければ、無理な活動は体調を崩す原因になってしまいます。キラキラと活発な人たちに憧れる気持ちがある人ほど、上手な睡眠方法を知っておくことが大事。

疲れを上手にリセットして、脳もスッキリと活性化できるよう、眠るための活動「眠活」にトライしていきましょう♡


Cinq(サンク) よくばり女子のはたらき方
眠活のためにやるべきこと
ベッドに入る2時間前には食事を済ませておく
食べてすぐに横になると、ブタになる……ではありませんが、胃や腸が休めず働き続けることになってしまいます。寝ている間の消化活動は、睡眠障害や、夜中の目覚め、そして朝起きた時のお腹のハリや胃もたれの原因になることも。そのためベッドに入る2時間前には食事を済ませておきましょう。

どうしても夕飯が遅くなってしまう場合には、消化の良いものをセレクトして。自分の体に負担をかけないように過ごすことです。

ベッドに入る1時間前には入浴を済ませておく

Cinq(サンク) よくばり女子のはたらき方
眠る前の入浴は、体を温めてくれる効果があるのでとても大切です。シャワーだけでなく、しっかりと湯船に浸かって深部体温をあげておくことです。しっかり温まった深部体温が下がりはじめることによって眠気がきて入眠しやすくなります。
けれど、眠る直前に熱いお湯に浸かるのは、副交感神経を刺激してしまうのでおすすめしません。逆に眠りにつきづらくなってしまうこともあります。時間をかけてじっくりと内側から体を温めることです。

また、お肌にとってベストな「ゴールデンタイム」は夜12時から。つまり、美容にも効果的な時間帯に眠りにつくためには、夜10時にはお風呂に入っておくことが理想だということです。

リフレッシュするためにアロマの力を借りる
存分にリラックスできるように、アロマの力を借りるのもおすすめです。嗅覚をしっかりと利用して、体の内側から、眠りに入る準備を整えてあげましょう。バスタブにアロマを数適垂らして心地よく過ごすもよし、ベッドの枕元にアロマを炊いておくのもよし。マッサージに使ってもいいでしょう。自分の心と体にご褒美をあげましょう。

首のシワには年齢が出る。正しい枕選びで美容と健康の見直しを
出典:首のシワには年齢が出る。正しい枕選びで美容と健康の見直しを

適度な運動を心がける
デスクワークが多く「頭を使うことはあるけれど体を使うことがない」という人もいるでしょう。そんな人こそ、適度な運動を日課に取り入れてみて。脳が活発に動いていても、体に適度な疲れがないと、気持ちの良い睡眠には繋がりません。
運動はストレス発散にもなるため、普段脳を使ってばかりだという人にこそ良いリフレッシュになります。運動している間は、脳を少し休ませてあげて。疲労もバランスが大切なのです。

ベッドに入ったらスマホを禁止
ベッドに入った後、ブルーライトを浴びていたら目が冴えてしまって眠れなくなったという経験は誰しにでもあるはず。寝る前のスマホ、ゲームなどは、心地よい睡眠への導入の妨げになります。ブルーライトによって眼精疲労を招くことも。朝起きて頭が痛い……なんて不調がある方は特に、眠る前にブルーライトを浴びてしまっている可能性が高いです。眠れても浅い眠りが続いてしまうため、翌日にも疲れが残ってしまいます。

寝る前のスマホ使用に注意! iPhoneの「Night Shift」機能を使用して
出典:寝る前のスマホ使用に注意! iPhoneの「Night Shift」機能を使用して
朝目覚めたら、しっかりと日光を浴びる

Cinq(サンク) よくばり女子のはたらき方
ブルーライトを浴びていると目が冴える、と言いましたが、逆に朝はその力を利用しましょう。強い光を浴びることで、睡眠ホルモンと呼ばれる「メラトニン」という物質の生成が制御される力があるので、眠気がなくなり脳が活性化します。実は、ブルーライトでも同じ効果があります。けれど、どうせ浴びるのであれば心地の良い日光が良いですよね。毎日の目覚めを心地よく感じ、スイッチがオンになる瞬間を楽しみましょう。

休日のまとめ寝をやめる
平日は夜遅くなることも多く、睡眠時間が短いからと土日にまとめて寝ている人も多いと思います。けれど、これは体内時計が崩れ、睡眠の質を下げてしまう原因になります。体内時間を狂わせないためには、起きる時間を後回しにするのではなく、眠る時間を早めることです。

土日は昼過ぎまで眠っているという人は、土曜日の朝はいつもと同じ時間に起きるよう頑張りましょう。そして、土曜日の夜の寝る時間を早めにすれば良いのです。朝日を浴びることで体内時計がリセットされるので、最初は辛いと感じても、結果的に良質な睡眠を取ることができるようになります。

眠活するといいこと尽くし!

Cinq(サンク) よくばり女子のはたらき方
1日の約3分の1は睡眠に当てられている私たちの毎日。この質を向上させてあげれば、毎日の目覚めをもっと気持ちよく、そして日中の眠気や体のダルさもない快適な時間を過ごすことができます。睡眠の質は、美容にも健康にも、そして仕事のパフォーマンスにも影響するのです。
ぜひ、みなさんも眠活にトライしてみてくださいね。

70歳定年時代」に「勝つ人」「負ける人」 再就職できるシニアの条件〈週刊朝日〉

コラム
03 /28 2021
4月に「改正高年齢者雇用安定法(70歳就業法)」が施行され、さらに長く働けるようになっていく。けれども、希望する職場で仕事ができるだろうか、子や孫のような若手社員ともうまくやれるのか。シニアにとっては不安や心配も多い。いよいよ到来した「70歳定年時代」を生き抜く術を探る。

【必見!再就職がうまくいくチェックリストはこちら】

 帝国データバンクの調査によると、企業の70歳就業法への対応状況(複数回答)では、「70歳までの継続雇用制度の導入」が25.4%で最も多かった。次いで、「70歳まで継続的に業務委託契約を締結する制度の導入」(6.9%)、「定年制の廃止」(5.1%)、「70歳までの定年引き上げ」(3.4%)などだった。「もともと70歳まで働ける制度がある」との回答も、16.4%にのぼった。

 ただ、4月からの改正法はあくまで「努力義務」にとどまるものだ。70歳までの対応が強制されるわけではない。

 それでも、企業にとっては、定年延長や再雇用など直接雇い続けるこれまでの手法だけでなく、ほかの会社への再就職を後押しするなどして70歳定年時代に対応することになる。

 つまり、長く働き続けられる社会になるとはいえ、必ずしも望む仕事を続けられるとは限らないのだ。改正法に対応している職場だからといっても今の会社にはいられなくなったり、別の会社を探さなければならなくなったりする可能性がある。まさに「勝つ人」「負ける人」が出てくるのだ。

「シニア人材は現役世代以上に即戦力かどうかが問われます」

 こう話すのは、50歳以上のシニア専門の人材サービスを手がけるシニアジョブの中島康恵代表だ。「求人が多いのは、会計、税務や施工管理、自動車整備、看護、医療事務など明確なスキルや国家資格を持つ人。人物像としては、新しいことを積極的に学ぶ好奇心や意欲があって、年下の同僚や上司ともうまくコミュニケーションが取れる謙虚な姿勢や柔軟性も大事です。反対に、態度やプライドばかり大きくて、自分の考えややり方を押し通そうとするような人は敬遠されやすい」

 日本総研創発戦略センターの小島明子スペシャリストは、次のように解説する。

「働き手からすると、長く続けてきたやり方や人間関係のなかで仕事を続けたいと考える人は多い。一方で、新しいアイデアを出したり、ビジネスツールを使いこなしたりするなど、企業にとって必要な能力は若い世代のほうが高い。もちろん、シニアにも豊富な実務経験や組織の運営・管理能力といった優れたスキルはあります。でも、シニアの全員が企業の求める人材にあてはまるわけではない。企業に残りたいなら、会社が求める技術やスキルを身につける必要があります」

 いったい、どんなシニアが求められるのか。

 中島さんや小島さん、人事担当者らの意見を参考に、転職や再雇用がうまくいくためのチェックリストをつくった。70歳まで働き抜くためのヒントにしてもらいたい。

 まず重要なのが、定年後の人生設計をしっかりと描いておくことだ。同時に、自分の強みや弱みもきちんと把握する。人材育成の経験もあり、現在は投資・金融教育に携わる東京証券取引所金融リテラシーサポート部の増田剛さんは、一度キャリアなどを振り返って自分自身の“棚卸し”をすることを勧める。

「今までに培った経験や人脈、資格や能力だけでなく、家計や資産の状態まで棚卸ししてみましょう。すると、自分は現時点で何ができて、できないか、さらに老後に必要なお金も『見える化』できます。その結果、これからどんな資格や能力を身につけたらよいか、どれだけ働けばいいかがつかめる。老後の支出がイメージできれば、無理な働きすぎを防ぐことにもつながります。65歳で定年になっても、人生はまだ30~40年あります。焦らずにじっくりと必要なことに取り組むよう心がけましょう」

 自分の“市場価値”を把握するうえで欠かせないのが、志望する会社や職場が何を求めているかを知ることだ。

「現在のシニア世代は、同じ会社に長く勤めてきたケースが多く、就職や転職活動をすること自体、久しぶりという人が少なくありません。業界や人事制度の動向をしっかりと調べて、自分の価値を見極める努力が必要です」(シニアジョブの中島さん)

定年後は職場での役割も変わる。自分の技術や知識を周りに伝えて、後進の指導役として期待されるケースは多いだろう。新しい職場のルールや仕事の進め方にも柔軟に対応し、年下の同僚や上司と良い関係を築く努力も怠らないようにしたい。

 新型コロナウイルスの影響で一気に浸透したオンライン会議やリモートオフィスなど、これからも新しいビジネスツールに対応する機会は増えるはずだ。

 そして何より大事なのは、毎日の健康管理。誰でも年をとれば体力は落ちる。

 転職や再就職では、面接や応募書類の準備もおろそかにできない。前出の中島さんによれば、シニアの転職では履歴書などに実務経験や肩書、キャリアなどを盛り込みすぎないように注意したいという。

「職務経歴を長く書きすぎたり、『何人マネジメントした』などと企業が求めていない実績をアピールしすぎたりすると、扱いにくい印象を持たれてしまうことがあります。自己主張がなさすぎても意欲が不足していると思われてしまいますが、希望する年収なども相場に合わせるようにしましょう」

 企業が何を求めているかを把握することが重要だ。そのためにも、業界や市場動向はしっかり押さえておきたい。

 こう書き連ねると、ものおじしてしまう人もいるかもしれない。だが、会社はシニアを大事な働き手として期待しているし、シニアも働く場を求めている。再雇用や転職がうまくいけば、双方ともにメリットがある。

 30年近く人事関連の業務に携わってきたJFEエンジニアリングの土屋浩志さんは「現役世代も定年後のシニアも、職業人としての『軸』と『志』を持つことが重要です」と強調する。

「自分にとって仕事をするうえでよって立つ軸は何か。プロフェッショナルとして核となるものはシニア世代になっても欠かせません。また、シニア世代になれば、自分のことよりも世のため、人のために働く志を持ちたいもの。定年後、出世や競争の呪縛から解放されれば、新しい働き方が見えてくる。そして新しい役割や能力を得れば、自分の“殻”を破れるはずです」

 70歳就業法は働き方を見直す大きなチャンス。「人生100年時代」を充実したものにしよう。

タマ

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